回避依存症と現実認知・・・依存症でなくとも「歪み」は多い
ここでは、回避依存症が陥りやすい
思考パターンについて見ていきます。
「現実の認知が歪んでいる」と言われるものですが、
実は、回避依存症でなくてもこういった思考の人は
たびたび見受けられます。
たとえば、現実の人間関係を苦手とし、
ネット上での世界にのめり込む人。
また、ひたすら物事を自分中心でしか考えられない人。
一つの学問に執着し、
「学問=宗教」になってしまった人にも
当てはまるかもしれません。
依存症と診断されなくても
こういった人達は周囲に悪影響を
及ぼす場合があります。
また本人も当然自らを締め付け、
「生き辛さ」を感じる人生になります。
1、白黒思想
白黒思想は、物事をすべて二元論で考え、
「敵か味方か」「上か下か」の2つだけで
現実の問題を考えたりします。
おおよそ世の中のことは
「まったく白」
「まったく黒」ということは
ほぼありません。
「正義の味方」も「悪の権化」も実はいないのです。
私たちもついつい「いい人」「悪い人」で
他人を判断しているところはないでしょうか?
これは「レッテル貼り」にもつながってきますが、
「あの人はこういう人だ」と先に決めてしまうと
その人の本当に良い部分、あるいは見えにくい欠点などを
覆い隠してしまうことがあります。
人間という存在に対して
必要以上に幻想を持つ必要はないし、
逆に「人間なんて」という絶望も
必要はないと思います。
2.感情的な決めつけ、レッテル貼り
自分の感情、考え=全員の考えという思考です。
幼児期の子供はおおよそ思考形態がこの状態なのですが、
大人になってからもなかなかこれを脱せません。
「自分は自分が大嫌いだ。
だから他人もみんな自分を
嫌いなはずだ」という考え方です。
また、「〜ができない人は人間的にだめな人だ」などと決めつけ、
レッテルを貼ることもあります。
この場合も、自分の判断が全ての価値基準になるので
「できているからみんなに評価されている」「できないから
みんなに嫌われている」という思考になります。
3.マイナス思考、悲観的結論付け思考
物事のマイナス面にのみ目を奪われ、
プラス面のところは全く評価しない思考です。
かなり極端で、悪いところがほんの1%だけでも
そこだけ目が行きます。
また、何があっても、どういう行動をしても悲観的な展望しか持たず、
「自分は確実に失敗する」「確実に人に嫌われる」と
という結論にすぐ結びつきます。
悲観的な根拠はあまりないのですが、
実際失敗したとしても
まったく関係ないところを原因と考えます。
つまり、全て「悪い結論ありき」でその結論になるためには
どんなこじつけでも行います。
4.まとめ
ここで挙げたほかにも、
悪いことはすぐに「全てこうだ」と思いこむ「一般化」、
自分の短所を必要以上に大きく捉える「過大化」などが
あります。
自己矮小化や自己卑下、
あるいは逆に自己中心や自己保護が大きくなり
正しく現実を見ることができない状況です。
しかし、普通に人生を送る人で
もこのような状態になることはあります。
私たちもこのような症状が出たら
深く自身を考察することが必要ではないでしょうか。
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