現在のインターネット依存症と問題点 〜完全自由に見える罠〜

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現在のインターネット依存症と問題点 〜完全自由に見える罠〜

かつてインターネット人口が少ない時代は、
「ネットは悪」「人間を堕落させる」と
いったような意見もありました。

 

しかし、これだけ普及した
今はそういった意見はほぼ皆無です。

 

ですが、ネットにはまることによる
本当の弊害、罠といったものは
まだまだ認知されていないように思います。

 

一見何のルールもない、縛られることのない
インターネットというツールには
どういう問題があるのでしょうか。

 

 

 

1、現実の自身との乖離

 

ネットでは基本自分の好きなところへ行き、
好きなことができます。

 

つまり「常に自分が主人公」なのです。

 

ニュースコメント欄に自由に意見を書けるし、
年齢制限のない匿名掲示板に
いくらでも主張できる。

 

的外れな意見でも、間違った情報でも、
何を書いても咎められることはありません。

 

現実世界では「自分の意見を言う」だけでも
なかなか場がなかったりします。

 

そして「自分の意見が認められる」ためには
かなりの努力を要します。

 

しかしこの努力によって人は成長してゆき、
自分と他人との距離、他人を認めることを学びます。

 

しかし、ネットではこのような努力が必要なく、
自身の主義や主観だけが横行します。

 

知識はあっても、
「世の中での自分の存在」がわからなくては
本当に他人に対して説得力を持つのは
難しいのではないでしょうか?

 

 

 

2.陰謀論・法的逸脱

 

よく「ネットには真実があり、テレビや新聞の情報は嘘が多い」と
いう意見があります。

 

ごく一部でこの言葉が成りたつ時がありますが、
認識としては間違っています。

 

会社を背負い、職業として情報を発信するマスコミと、
上記のような個人の主観が横行するネットとは
同列に比較することはできません。

 

マスコミの偏向や情報の取捨選択が
話題になることがありますが、
それはまた別問題です

 

心理学で「陰謀論」という言葉がありますが、
人は「真実」を信じるのではなく
「自分の信じたいこと」を信じる傾向があります。

 

ネットでは「自分の信じたい情報」がいくらでも検索できます。

 

ある事件で「あいつが犯人だ」と根拠のない情報が出回ると、
その人に対して嫌がらせ・強迫が相次ぐ・・・
そういった事態もかなり起こっています。

 

 

 

 

3.自由に見えて、しがらみにとらわれる

 

ではインターネットというのは、
何もかも「完全自由」な世界なのでしょうか。

 

逆に「縛られる」側面もあり、
この問題もネット依存症になるひとつの要因です。

 

LINEなどのSNSにおいては、
一見しがらみのない自由な関係が楽しめるように見えます。

 

しかし、ここでも「自身の主観」の問題が出てきます。

 

メッセージを送っても返信しない
(自分の感覚ではすぐに返信するはずだ)、

 

自分の書いたものを見たはずなのに無反応
(まったく反応しないのはありえない)・・・

 

のように、自分と違った感覚の他人の行動に対して
あれこれ詮索し、不安になります。

 

また、他人にも「そう思われないように」と
他人の情報を逐一チェックします。

 

ここまで来ると、一日中SNSのことが気がかりになり、
かなりの疲労が生じます。

 

「何もかも自由」というのは、
決して楽だとは限りません。

 

 

 

4.まとめ

 

インターネットが生まれてから何十年も経ち、
ハード・インフラなどはかなり整備されました。

 

しかし肝心の使う側の人間は、
リテラシー等含めて
まだまだ意識が低いところがあります。

 

あくまでネットは人間が使うツールであります。

 

ツールに人生を左右される必要性はないと
まず認識すべきです。




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