買い物依存症の心理や行動
<買い物依存症の心理や行動>
買い物依存症の人は普段の自分に自信が持てず、
日常で精神的に安定していない状態が続きます。
そのような精神状態が続くときの依存として、
男性はギャンブル、女性は買い物に走ることが
多いようです。
ここでは「買い物依存症の心理」について
考察してみます。
また、依存症が進むとどういった行為に及ぶかも考えます。
アルコールやギャンブルといった良く知られる依存症同様、
買い物依存はその人と周囲の人々の人生に
最終的に深刻な問題を起こします。
1.買い物をする「万能感」
普段の生活でストレスを抱え、
自分自身に不安や自虐を内包し
日常生活ではとても追い詰められた状態・・・
しかし買い物する場ではお姫様です。
店員はあれこれと気を使い、世話を焼いてくれます。
自分がどのように振舞っても文句を言わず従ってくれます。
(高級な店ほど接客サービスの質が高いので、
また高価な物を買ってしまう一つの原因です)
「私は何でもできる」「私に誰もが従う」という
万能感をここでは感じることができるのです。
しかし、買い物を終えればまた過酷な現実が待っています。
すぐに次の買い物について夢を馳せることになります。
2.強迫性障害との共通点
買い物依存症の治療に、
強迫性障害で処方する抗うつ剤が
効果的な時があります。
強迫性障害というのは
何か一つのことにこだわり、
それをずっと気にしていないと気が済まないといったものです。
何回手を洗っても汚い気がする、家の鍵をかけたのに
何回も戻って確認するなどの行動です。
この強迫性障害と買い物依存症は心理的な
共通点が多いと現在認識されています。
どちらも「生真面目で、細かいことを気にする、
物事を四角四面に考える」という性格が元々存在するようです。
女性だけでなく、仕事に追われた男性も
この強迫性が出現することもあります。
3.買い物依存症の深刻な行動
・普段から買い物のことばかり考える
朝から晩まで買い物のことが頭にあり、
普段の会話も買い物ばかり出て
それを他人に指摘されると怒ったりします。
・ネガティブな気持ちからの逃避
本来、買い物というのは気分が高揚しているものですが、
買い物依存症の人は「普段ネガティブな気持ちが続き、そこから
逃げるために買い物に行く」という心理状態です。
・否認
「あなたはおかしい、無駄な買い物をやめろ」と本人に言っても
本人は「自分は正常だ」と言って買い物をやめません。
他の依存症にもよく見られる「否認」です。
否認を繰り返し、自らを省みないとどんどん依存の深みにはまっていきます。
・非合法な行為まで行き着く
当然、無茶な買い物は予算が続くわけもなく、
そのうち、カードローン、借金にはまっていきます。
それでも足りないと嘘をついて他人から無理やり借りたり、
盗みを働くまでになります。
ここまでなるとギャンブル依存症と変わりありません。
4.まとめ
買い物依存症の人は孤立する傾向が強く、
周囲にもなかなか理解されない、また
「理解する人はいるが本人が気づいていない」
状態が多いと思われます。
本人が自分の症状を気づくのが一番重要ですが、
気づかせるのは簡単なことではなく、
周りの人も時間をかけて見守ることが必要になります。
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